ここに書いてあるのはあくまでも「おっちゃんに現れた症状」です。
「低血糖昏睡を起こした人みんながこうなってしまう!」と言う話ではありません!
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おっちゃんは今までに何回も 「 低血糖昏睡 」 を経験しています。
昏睡から目覚めた後に脳に障害 ( 後遺症 ) が残る事もあるし、最悪な場合死亡してしまう 場合もあるんすが、幸運にもおっちゃんはまだ生きているし低血糖昏睡での 「 障害 」 は一切残っていません。
ここでは、「ちょっとこれってヤバイんじゃない?!」と言う低血糖昏睡の様子を紹介したいと思います。
[1] 昏睡から覚めたら話せない?!
これって低血糖昏睡の脳障害?!って出来事がありました。
ちょっと昔の話なんすが自宅で低血糖昏睡を起こしましてね。昏睡になってからどれくらいの時間が経っていたのかわかりませんが、ベッドで寝ていたおっちゃんが冷たくなっていた(おいっ!!)のに気がついた連れ合いの対処のおかげで意識は戻りました。が、血糖値が十分に上がったにもかかわらず、「言葉を話せない状態」になっちょりました。
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1.昏睡明けから受診
その日、低血糖昏睡から意識が戻って血糖値がちゃんと上がったにもかかわらず連れ合いと会話できない状態でした。ま、昏睡後には珍しい事ではないんです。脳にとって唯一のエネルギーである「血糖」(血液中の糖分)が、脳の活動ができないまでのレベルに下がったのですから、その影響は多少なりとも残りますやね。
普段よりのんびりした口調になったり言葉尻が不明瞭になるとか相手の話を理解するのに多少時間がかかる、体の一部分がしびれている等々、今までにも色々ありました。でも、それは時間が経てば治ってました。
が、今回はちょっと違います。意識が戻ってから一時間経っても「言葉」がスムーズに出て来ない・・・・・。
ってか、「あ・あ゛〜・あ゛゛〜〜〜〜〜・あ・お・ぉぉ・う・う゛〜〜」とか声は出せるけれど、話ができない・・・・・頭の中ではしっかりと考えられているのに、その考えている事を連れ合いに言葉にして伝えられない。。
あきらかにおかしい・・・・・
総合病院に行き、神経内科を受診。
色々と検査の結果、検査データ上は問題無し。でも医師が強調してたのは
「 頭部MRIの拡散強調画像上、脳に損傷の跡は見られない。だが症状は明らかに異常だ 」
との事。
医師や看護師の問いかけに対してのおっちゃんの返答は「う、う、あ゛〜〜・・」
相手の質問・問いかけの意味は理解できてます。でも、返答しようとしても言葉がクチから出て来ない。文章を組み立てて云々は必要ない簡単な質問です。「あなたの名前は?」とか「ココがどこか判りますか?」「今日は何曜日?」
上の質問は「意識レベル」というものを測る場合に使われるものです。
いや、受診した時のおっちゃんはもっと難しい質問も理解できていました。が、「言葉」が出ない!
神経内科外来診察室で何時間か過ごした頃、単語は発せられるようになりましたが、「はい」「いいえ」「痛くない」といった簡単な言葉を発するのに 「 うっ、あ〜、あ゛〜〜 」 と何十秒もかかる上に、「 あ゛ぃ゛・ 」( 本人は ハイ と答えたつもり ) と。。
「とりあえず、入院して様子みましょう」となりました。
2.入院後の様子
入院後、神経内科のセンセが部屋に来て
「MRIで拡散強調撮影した脳の画像を見ても、脳の損傷は見られない。ただ、症状があるという事は、画像に写らない程度の損傷があるのかも知れない。そうだとしても現状で治療法は見当たらない。脳梗塞などのように、脳内の血流を良くする治療をしても意味が無いだろう。症状が一時的なものなのか永久的なものなのかも判断できない。少なくとも、今は外来に来た当初よりは良くなっている。明日の様子を見て判断しましょう」
と、連れ合いとおっちゃんに説明してくれました。
この後、ベッドで色々と検査しました。と言っても言葉のやり取りやらハンマーで腕やら足やらの腱を叩いて反射を見たり身体の動き方のチェックをしたり・・・
言葉のやり取りはおもしろかったっすよ。
「百から13引いたらいくつ?さらに13引いたら?」
と何回も続けたり
「これから言う私の言葉を繰り返してみて。
『私は、今日、カレーライスを、食べました』
『ルリもハリも○×〜△●★(いや、もう忘れただけです−笑)』」
センセが「明日の様子を見て判断」と言ったのは、症状が改善していたら退院、変わらぬなら転院しての治療。と、考えているとの事でした。
とりあえず、更なる低血糖が不安なので、点滴はつないだままで夜のN注単位数は通常よりも減らし深夜も血糖チェックをする、となりました。
おっちゃんはと言えば、「おっちゃんさん、変わりはないですか?」(入院中の決まり文句ですやね−笑)との看護師さん相手に相変わらず 「 ぅ、あ、あ゛・・ 」 を連発してました。(爆)
3.一夜明けて
入院から一夜が明けました。
昨日よりは、言葉がスムーズ・・・・・
「昨日よりは」であって、普通と比較したら格段に時間はかかっている・・・
で、朝一番に医師がベッドに来ました。連れ合いも心配して駆けつけて同席してます。
「どうですか?」(byセンセ)
「あ、あ゛〜、う、ヴ〜〜、き・きの・、あ〜〜、ん・ん゛〜、きのう!、きの・ぎ・ぎぃ・ぐぁ・きぃのぉおよりぃぃぃぃ・よりはぁ〜〜、ん、あ・あの〜〜、良いと、あの・あ・あ〜〜〜〜、う゛、ジ、ジィ、ジ〜ィ、自分、はぁ、お・お・お゛・おも・おもい・思います」(byおっちゃん)
「百引く13は?」「もう13引くと?」「もう一度13引くと?」(byセンセ)
おっちゃんは昨日よりも良い事を証明しようと懸命に・・・・、が!
「正解は正解ですけれど、時間がかかりすぎですねぇ。じゃあ、これはなんですか?」(byセンセ)
バッグから色々な物を取り出しておっちゃんに見せて、おっちゃんの返事を辛抱強く待ちまふ・・・・・
「ふむ。認知はしっかりできてますね。じゃあ、私の言葉を繰り返して」(byセンセ)
またしても懸命に答えるおっちゃん・・・・・
「昨日よりもかなり良くなってますが、ボーダーライン上ですね。どうしましょうか・・・」(byセンセ)
で、センセはどこの転院先でどんな治療法を考えているのか、その転院先は入院が必要なのか、外来治療は可能なのか、このまま自宅で経過を見て良くならないから転院先に行くという選択はできるのか、医師は日数が経てば良くなる事もある得ると考えているか等々 連れ合いが聞きまくりました。
センセ
「自分が考えている方法は高圧酸素療法で低血糖の脳障害治療法として確立された物ではない。専門家の意見を聞かなければならない。昨日よりも良くなっているから特別治療せずとも回復する事も期待できるが一定のところで回復が止まって障害として残る可能性も否定できない。現に今の症状は普通とは言えない」
じゃあ、その専門家の意見を聞いてもらったりセンセが転院先の病院と考えている先にもあたってもらうという事で、しばらく待つことになりました。
4.結局のところ
センセがベッドで診察・説明してくれたのは朝の8時30分。
それから待つことン時間。センセは本日外来診察日。
センセから聞いた病院は通院するにはかなり時間がかかる場所。週に2回程度ならまだしも「毎日来いと言われたらどうしよう」とか。でも、通院と決まればウダウダ言っていられないし、入院しなくて済むならそれに越したことは無いわけで・・・・・・・・
ようやく、腹が座ってきた頃に「ご家族の方だけ外来に降りて来てください」と連絡が・・・
何となく、「相手先の病院から断られたか?!」とよぎったんすよ。
しばらくして連れ合いが部屋に帰って来ました。
「あのね、先生が考えていた治療法は、相手先の大学病院の教授から[低血糖の脳障害には効果が期待できないだろう]って連絡来たんですって。
結局、治療法は無いのよ」
はぁ・・・・、当たらずとも遠からず。
良く判らない状況ですけれど、退院に決定!
治療ができないのに入院していたって意味無いし、帰れるものなら帰りたいですよ。
「おうちで様子見」に決定!(笑)
一泊入院で病院の食事は2食しか食ってません。(爆笑)
5.退院後・・・
低血糖昏睡の為にどうやら脳障害(言語障害)が残っているおっちゃんですが、家での生活にさしたる支障はありませんでした。
電話がかかってくると、ちょいと緊張しましたがね。(爆)
低血糖昏睡直後の「言葉が出ない」時から比較すれば、かなりスムーズに話せるようになりました。
でも、まぁ、相変わらず単語はなかなか出てこないし、細かい話をしようとすると途端につっかえてましたが・・・・・・・
親・親戚・友達に頼み込んで、頻繁に話しかけてもらう(電話してもらう)ようにして、なるべく「会話」を途切らせない工夫をしてました。
飛び込みセールス大歓迎!(爆
実際にあったんですが、、、
ピンポ〜ン♪♪
玄関におっさん
「ごめんください、○○新聞の者ですが、お宅では今ドコの新聞を取っていますか?」 ( byおっさん )
おっちゃん
「あ、あ〜、う・・・・・」 ( byおっちゃん )
「はい?!」 ( byおっさん )
「ん。。。ん゛〜〜〜。。あぁ、あ゛う゛〜〜、○・・○×゛・・・○×゛ぃ・・●×・・・○×し・・・◎×しん・・・○×しんぶんぅ!」 ( byおっちゃん )
「○×新聞」と発せられるまで30秒〜1分くらい・・・・・
いやね、自分の頭の中では即答で「○×新聞です」となっているんですわ。でも、クチからなかなかその言葉が出て来ないだけの話でして。(笑)
おっさんは、不思議そうな気味が悪そうな雰囲気を漂わせて無言でドアを閉めて去って行きました(笑
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また、九九をつぶやいたり(小学低学年に戻った気分)、唄を歌ったり、家にある「活字」を読み上げたり・・・・・・・
連れ合いは、医者がやってた事をそっくり真似て「百引く13はいくつ?そこからまた13引いたら?」と毎晩のように数字を変えてやってくれました。
なんやかんやで、「きっちり戻る」までにふた月くらいかかりましたかねえ。
[2]長時間の意識不明
これはねぇ、おっちゃんには覚えがない話なんで全部連れ合いから聞いたんすが・・・・・
1.昏睡で救急搬送
その日連れ合いが夜20時頃に帰宅したら、おっちゃんは台所(ダイニングキッチン)と和室の間にひっくり返っていて、いくら叩いても全く反応が無かったそうです。
連れ合いはすぐに低血糖の処置。。。。。まあ、おっちゃんが意識がない時ってほとんど低血糖昏睡だから当然なわけですよ。
さてさて、今までに何度か自宅で低血糖昏睡を起こしているおっちゃんですが、連れ合いから低血糖の処置をしてもらったら必ず意識を取り戻しちょります。
それなのにこの日は時間が経ってもおっちゃんの意識は戻らないし白眼もむいちゃってるし体も痙攣ぎみ・・・・・。で、低血糖処置からそこそこ時間が経ってから連れ合いが測定した血糖値は220mg/dl。
いくら低血糖昏睡だったとしでも200mg/dlもあれば・・・・・。あきらかにおかしい!
ワシと一緒になってから十ウン年、この日連れ合いは初めて救急車を呼びました。
2.昏睡のまま
夜、救急車で総合病院の救急外来に運ばれたおっちゃんだけど相変わらず叩いても無反応なまま。
その晩の内科系当直医は神経内科のセンセで、
「 意識不明の原因をしらみつぶしに調べていこう 」
となったらしく、 [ 救急病棟 ] なるところに入院となりました。
[ 救急病棟 ]
ワシが搬送された病院では救急外来から入院となった患者が入る病棟だったようです。
でも、病院によっては「手厚い処置が必要になった患者」を一般病棟から受け入れている、なんてところもあるようです。
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連れ合いがワシを救急車で病院に運び込んだのが火曜日の晩。
連れ合いはワシが救急病棟に入院となったのを見届けてから一旦家に帰り、入院に必要な物を整えたりしているうちに夜が明けたそうです。
一休みしてから荷物を持って再び救急病棟に行った連れ合いが見たものは、ベッドごとナースセンターの真ん中に置かれていたおっちゃんだそうです。(滝汗)
ナースセンターに置かれているって意味は、行動が危ないから常に監視しておきたい患者って事です。。。。ハイ
ナースセンターに置かれて見張られているってのは、上に書いたように目が離せない患者だったわけだけど、連れ合いが自宅で意識不明なおっちゃんを見つけた時には叩いても無反応だったのが、自力で動くようになった=回復してると言うふうに喜んで良いはず。。な〜んて今だから言えるセリフですやね。ハイ
でも、行動が危ないから常に監視が必要ってのもねえ・・・・・ウ〜ン(汗)
3.目覚め?!
*火曜日 低血糖昏睡当日
あとで細かく説明しますが、昼頃に意識不明になり夜に入院。
*水曜日 二日目
朝には自分から動いていたけれど呼びかけに対して全く無反応でした。
*木曜日 三日目
呼びかけに対して 「ウ〜ン・・」 と反応?返事?をし、次第に 「そうかぁ」 と言う言葉まで返しました。
でも、返事をしたからと言っても会話にはならず、ただおうむ返しに 「そうかぁ」 と返していただけのようです。
おうむ返しの返事をしていた事を示すように、 「あなたの名前は?」 の問いかけには考え込んで答えられなかったそうです。 (それでも連れ合いの事だけはしっかり認識できていたようで、 「この人だれ?」 という問いに対してはっきり答えていたそうです−大笑)
*金曜日 四日目
この金曜日いち日のなかで目覚め度合いは大きな変化を見せていました。
朝のうちは木曜日と変わりなく、問いかけや連れ合いの話に対して相変わらず 「そうかぁ」 と返していました。
紙オムツの中に大量な大便失禁をしていましたが、本人は全く自覚してなかったそうです。
食事も取っていたのですが、昼食の時には連れ合いの介助度合いが2/3程度でした。それが夕食時は1/3程度の介助で済んだようです。
歯磨きについても介助を受けていました。昼食後には歯ブラシを手渡されると一か所だけを磨き続けていたおっちゃんでしたが、夕食後の歯ブラシでは手渡された歯ブラシである程度普通に磨けるようになっていました。
また夜勤の看護師さんの質問に対して生年月日は答えられるようになっていたのですが、 「あなたは何歳ですか?」 の問いには 「17!」 と答えていました。これは 「誕生日の17日をそのまま答えていたのでは?!」 との連れ合いの分析です。
「あなたの名前は?」に対して夕方には答えられるようになっていたのですが、波があって答えられない時もありました。
主治医 (火曜日の夜当直医だった神経内科の医師) はこの金曜日の様子を診て 「かなり意識が正常に戻っている」 と判断したようで脳波検査を指示しました。ですが、その結果を診た主治医は 「ところどころ意識が飛んでいますね」 と連れ合いに言っていたそうです。
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*土曜日 五日目
おっちゃん自身の記憶はこの日からです。おっちゃんが自分自身の事を現状把握 (ココは病院で自分は入院している) ができたのも、この日です。
4.一般病棟に
土曜日には一般病棟のベッドに空きもできたようで、救急病棟から一般病棟に移動しました。
病室のトイレも問題なく使えて、おっちゃん本人としては 「全く問題なし!即退院だ!」 と思ったのですが、連れ合いから見ると 「問題大有り!」 だったようです。
今回の低血糖昏睡は1月の末の話です。
おっちゃんは前年の年末にジャンパーを買い替えていました。
買い替えてから一ヶ月くらい着続けているジャンパーを連れ合いが病室に持って来てくれた時、おっちゃんは
「それ、何?誰の?」 と、自分の物とは認識できていませんでした。
同じ時期 (前年の年末) に携帯電話の機種変更もしていたのですが、
「何それ?俺、携帯電話なんて持ってないよ」
と、自分の物とは認識できかなったうえに携帯電話を持っている事すら忘れていました。
上に書いた二つは大きな例で、連れ合いに言わせると 「不安材料が山ほどあった」 ようです。
公衆電話や携帯電話から連れ合いに電話をかけるたびに 「さっきの電話より口調がしっかりしてきたわね」とか 「話の内容がだんだん細かくなってきた」 とか指摘を受けていました。
自分でも一般病棟に移った当初は細かい事を考える事もできなかったのに、移動した日の晩・次の日の朝・次の日の晩と時間を追うごとに 「あれがこうだからこれはこうなって、自分の場合はこれこれだから・・・・・」 と考え込めるようになっている自分に驚きました。
5.退院
一般病棟に移動して数日経ってから退院となりました。
退院するにあたり主治医とのやり取りをまとめると次のようになります。
- 今回の意識障害 ( 入院後数日間正常な意識ではなかった ) は、低血糖昏睡が原因と考えるのが自然
- 連れ合いが意識不明なおっちゃんを発見した時の家の状況から、おっちゃんは昼頃から意識を失っていた→連れ合いが発見した時点で、昏睡から8時間から10時間が経っていたと考えられる
- 連れ合いが低血糖の対処をして十分に血糖値が上がったのに意識が戻らなかったのは、長時間の昏睡の影響からだろう
- おっちゃんは意識を取り戻すまで長い時間がかかった。このくらい時間がかかると障害が残るケースが多々あるが、おっちゃんは障害が何も残らなくて良かった
- おっちゃん自身は昏睡で倒れる何日か前からの記憶が曖昧だと言うが、それは意識を取り戻すまでに長い時間がかかった事が原因と考えるのが妥当では?!
- 低血糖昏睡を起こさないように、血糖コントロールを見直した方が良いのでは?
- 在宅時の安否確認を考えては?ヘルパー訪問などは年齢が不適応だが、何かしらの手段は必要では?
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主治医とそんなやり取りをしてからの退院ですが、
何はともあれ あんなに長い時間意識が戻らなかったのに障害が一つも残らなくて良かった・・・
が一番の思いです。はい。。
ワシが低血糖昏睡で倒れたのが火曜日。連れ合いと会話を交わすうちに判明した事ですが、その何日か前からの記憶が曖昧で・・・・・。
でも、火曜日の昼頃倒れたはずなのに、 「当日の朝から倒れる直前までの事を何一つ思い出せない」 と言うのが結構ショックでした。
さて、今まで何度も低血糖昏睡を起こしているワシですが、基本的には
「 外出時の低血糖昏睡 」 を防ぐ為に努力して来ました。ワシのこのホームページで[無自覚性低血糖]ページ(クリックすると新たにページが立ち上がります)を見てもらえばわかります。
でも、今回は
「 自宅で一人でいる時に起こした低血糖昏睡 」
な上に発見されるまで長い時間がかかった・・っちゅ〜、今までとはかなり違った低血糖昏睡でした。
外出中での昏睡であれば、必ず誰かが見つけてくれます。しかし、自宅で一人きりでいた時の昏睡では、誰も見つけてはくれません。今回は幸いに何も障害は残りませんでしたが、障害が残ってしまう事も考えなければなりません。
そうなったら連れ合いに大きな負担となります。
退院と同時に連れ合いは、いつもワシに注意していた事を再度確認してきました。
今までの経験から見えている 「 食事や運動などの生活内容が血糖値に及ぼす影響とその傾向 」 を、低血糖対策に十分に活かしているのか?
と言う事です。
要するに、
「 おっちゃんの血糖の読み・低血糖に対する考えには甘いところがある 」
と言う事です。
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食前血糖値が高くて多量のインスリンを打つ&なおかつ特定の献立 → 食後数時間後の血糖がストンと落ちる傾向がある 、
とか、
同じ血糖値でいつもと同じ運動をしているのに運動後の血糖値の動き方に違いがある
とか・・・・・
書きだしたらきりがないけどこういった微妙な違いが毎日の生活の中にあるんよね。
微妙な違いですが、連れ合いは
「 微妙な違いの中にも特定の傾向が見える 」
と言います。
連れ合いは
「 その傾向にしっかりと対応しなさいよ 」
と言うのです。
この場でおっちゃんの食事内容・生活内容・血糖値とインスリンの打ち方、を詳しくは書きませんが、おっちゃんには
「 入院中でさえ医師が首を傾けるような血糖値の動きをする上に胃腸の働きが不安定なワシにとって、 いじり過ぎは良くないだろう 」
と、言う思いがありました。
「 精一杯低血糖昏睡を防ぐ努力をした上でなってしまった低血糖昏睡については受け入れるしかない。しょうがないんだ 」
と、一見冷めたような考え方をしていました。(もちろん、あきらめていたわけではないんだけど・・・・・)
それなのに、連れ合いの言うところの
[ 血糖が下がり易いパターン ]
であっても、血糖測定を更に増やすとか少し余計に食べると言う事もせず、実際に血糖測定で70mg/dlといった低めの値が出たにもかかわらず来客の対応を優先させたり友人からかかってきた電話を優先させてしまうおっちゃんがいます。
現実を直視すれば、
「 低血糖の自覚症状がないのに自らの首を絞めるような行動をしていた 」
っちゅ〜事ですやね。
「 いじり過ぎは良くないだろう 」 と 「 受け入れるしかない、しょうがない 」 の間で、自分自身甘いところがあったわけですな。
今回の意識障害ですが、そばで支えてくれている連れ合いに言わせると
「 強い後悔の念 」
をかかえていたそうです。
病院で意識を取り戻さないおっちゃん・意識を取り戻したのに怪しいおっちゃんを
「 火曜日の朝の血糖と献立を考えれば低血糖になる可能性は高いはずだったのにどうしてそれに対応した動きをしなかったの?
私がその低血糖になる可能性をもっと強く指摘していれば違ったのではないの?
私があの日もっと早く家に帰ってさえいれば違ったのではないの? 」
と言う後悔の念を抱きながら看病しなければならなかった・・・・・。
「 精一杯低血糖を防ぐ努力をしていたんだ! 」 と断言するなら、その 「 後悔の念 」 を、かかえさせてはならない・・・・・
「 心配するのがどれほど辛いか 」
ワシだって分からなければならない・・・・・
実際、今回の低血糖昏睡騒ぎから退院して来て、低血糖昏睡に対してえらく慎重になっている連れ合いが居ます。いや、おっちゃんも慎重にならなければならないんです!
すごく単純な話、おっちゃんが連れ合いの負担を軽くできるなら当然やらなければならないんですよね。
それがおっちゃん自身の負担を軽くすることにもつながるのですから・・・・・
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