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★糖尿病合併症 網膜症 網膜症の全体

おっちゃんの網膜症合併症の各項目に書かれている事は、実は同じ時期に現れて同じ時期に治療したものがほとんどです。それぞれの内容はページ毎に読まないと解かりませんが、そうすると「全体の時間的な流れ」が見えないと思います。

このページではおっちゃんの網膜症全体の流れを表します。


◎網膜症全体の流れ
1.単純網膜症と診断される ・平成2年1990年1月初め
「糖尿病性網膜症」と言う文字が眼科カルテに初めて載る
2.蛍光眼底検査を受ける ・平成3年1991年4月
糖尿病治療を得意とする病院に転院・入院し、網膜症の詳細な検査を受ける
3.白内障が確認される ・平成4年1992年2月
4.増殖性網膜症と診断され白内障も進行する ・平成4年1992年8月
5.大学病院眼科でセカンドオピニオンを受ける ・平成4年1992年10月
糖尿病性網膜症で網膜はく離をおこした友人が通う大学病院の眼科を受診。
そこで「腰を据えて治療に望まないといけない状態だ」と諭される
6.レーザー治療を始める ・平成4年1992年10月中旬
白内障の為にレーザー治療が妨げられるのでは?!
と疑問視していた眼科医がレーザー治療にふみきる
7.障害者手帳を取得する。(視覚障害) ・平成5年1993年3月
障害手帳申請時の視力左0.01、右0.03で障害等級2級で手帳交付される
8.眼科手術設備の整った病院に転院 ・平成5年1993年3月末
9.右眼白内障手術 ・平成5年1993年4月
白内障人工水晶体により眼底治療が妨げられるとして、人工水晶体は入れずに
完了する
白内障手術後に 「 黄斑浮腫 」 と診断されるが、硝子体手術が予定
されていたのでそのままに
10.左眼白内障手術 ・平成5年1993年4月
上記、右眼白内障手術と同様に人工水晶体を入れずに完了する
右眼同様、白内障手術後に 「 黄斑浮腫 」 と診断されるが、白内障手術が
予定されていたのでそのままに
11.右眼硝子体手術&眼内レーザー ・平成5年1993年7月
網膜はく離?穿孔?の為に術後のうつぶせ
12.右眼緑内障手術(線維柱体切除術) ・平成5年1993年8月
眼球の手術跡に抗がん剤「5FU」を注射する(これ以降の線維柱体切除術すべて)
13.右眼緑内障手術(線維柱体切除術) ・平成5年1993年8月
14.右眼結膜離開処置術 ・平成5年1993年8月
緑内障手術(線維柱体切除術)の縫合部(結膜)が開いてしまい、その為の処置手術
15.右眼緑内障手術(線維柱体切除術) ・平成5年1993年9月
16.右眼高眼圧治療で点滴と前房穿刺繰り返し ・平成5年1993年10月〜翌年平成6年1994年2月
週に一回〜二回、必要な時には毎日眼科外来に通う
17.左眼硝子体手術&眼内レーザー ・平成6年1994年4月
網膜はく離?の為に術後のうつぶせ
18.左眼眼底出血の為視力ゼロとなり入院 ・平成6年1994年5月〜6月
当時の右眼視力は光覚弁(眼をライトで照らせば解かる)で、
左眼に頼っていた為に緊急避難的に入院する
19.右眼高眼圧治療の為に前房穿刺 ・平成7年1995年7月
20.左眼硝子体手術&毛様体レーザー凝固術 ・平成8年1996年5月
手術時に虹彩を切り取られ、常に全開散瞳状態となる
21.右眼硝子体手術&毛様体レーザー凝固術 ・平成8年1996年6月
22.右眼硝子体手術&毛様体レーザー凝固術 ・平成8年1996年6月
網膜はく離の為術後のうつぶせ
23.角膜内皮白濁により右眼失明 ・平成8年1996年7月
24.右眼義眼作成 ・平成9年1997年12月

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◎血糖コントロールの急激な改善と網膜症
「 1型糖尿病(IDDM)ホームページ 」 をながめていると、
「 血糖コントロールを急に良くすると網膜症になるって聞くけれど・・ 」
と言う質問や書き込みを沢山見かけます。
これは当たっているようで当たってません。

すでに網膜症がある人が血糖コントロールを急激に改善すると一時的に網膜症が悪化する場合がありますが、網膜症の無い人が急激な血糖コントロールの改善をしても網膜症が現れる事はありません。
これは今まで6人の眼科医から直接聞いた話なので、まず間違いは無いです。


それから掲示板なんかでの質問で多いのは、
「 網膜症が進んだけどA1cを急激に下げるのはダメなんでしょう?! 」
と言うヤツでさ〜ね。
これって微妙な勘違いがあるかも知れません。
確かに、眼科のセンセは 「 A1cを急に下げるのは良くない 」 と言います。その一方でセンセは 「 網膜症手術前はなるべくA1c下げて下さい 」 とも言います。

じゃ〜、一体どうしろと?????

複数の眼科医に確認したのですが、
「 悪影響の出るA1cの下げ幅は解からない。そういう臨床データもない 」
との事です。ですが 「 ふた月か三月で1%程度の下げ方なら問題無い 」 と言う眼科医が複数いました。

血糖コントロールの急激な改善直後は網膜症の悪化が見られる事が確かにあります。でも、それが本当に血糖コントロールの改善の結果によるものなのか、長年の悪い血糖コントロールの結果が今になって現れているのかはワシらには解りません。きっと眼科医にも解らないのではないでしょうか。

「 同じ網膜症の状態ならば、A1c10%で治療を開始するよりもA1c7%で治療開始した方が良いんだよ 」 と眼科医は言います。

1983年から10年間に渡ってアメリカ・カナダで行われた大規模臨床研究 ( DCCT ) の後追い調査からも 「 ヘモグロビンA1cの低下は一時的な網膜症の悪化を見るが、ヘモグロビンA1cが高いままでの網膜症治療の予後と比較すると急激にでも下げた方が治療後の予後は良い 」 とはっきり結論づけられています。

やっぱりヘモグロビンA1cは高いよりも低い方がいいんです!

ただ、下げ方とその後の結果については、治療後に残った視力や本人の 「 考え方 」 ・ 「 受け止め方 」 にも左右されると思います。
増殖性 ( 重症 ) 網膜症を患っているヘモグロビンA1c10%の糖尿病患者がいて、視力が1.5あったとします。網膜症治療 ( 延々とレーザー治療&たび重なる手術治療 ) を始めるにあたってA1cを急激に7%に改善したとします。治療後視力が0.1となった時に
「 こんなに見えなくなったのはA1cを急激に下げたのがいけなかったんだ 」
という考え方をするか
「 これだけ視力が残ったのはA1cを急激に下げたのが良かったんだ 」
という考え方をできるか。

結局のところ、網膜症治療がひと段落した時に残っている視力と自分のヘモグロビンA1c値の推移を 「 結果 」 として受け入れないとなりません。その 「 結果 」 をどうとらえるか・・・・・

難しいところです。

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